2014年3月10日

猫の捕虜となったペンギン兵達

「猫の捕虜となったペンギン兵達」

 ”猫とペンギンの宇宙戦争”と呼ばれる歴史的な大戦は、この二つの文明が太古から魚類を中心とする共通の食文化を持ち続けてきたために始まったと言える。漁業によって支えられたこの二つの文明は、宇宙開拓時代の初期の頃からまだ未知だった宇宙領域により多くの海洋惑星を求めて探検を繰り返してきた。やがて貴重な海に覆われた惑星をいくつか発見すると、それぞれの新しい植民地とした。それ以後、猫とペンギンの宇宙艦隊は漁業をするのに適した海洋惑星を見つけて征服することを最優先課題としてきたが、やがてそれは両文明の軍事衝突を招くことになり、海洋惑星の争奪戦は長い長い宇宙戦争に発展した。要するに魚が食いたいがための戦いである。
 戦いが長期化すると、強力で大規模な宇宙艦隊を持つ猫の軍隊に対して、ペンギン軍は劣勢を強いられるようになった。上の絵は猫の植民地となっていた海の惑星への奇襲作戦において敗北し、捕虜となって猫の海上基地に海上横断列車で移送されてきたペンギン軍歩兵部隊の敗残兵達を描いた有名なものである。憂鬱な表情で行進するペンギン兵達の背後に見えるのが特殊装甲とレーザー砲で武装した軍事用海上横断列車であり、上空で基地を見守るのは猫の武装飛行船である。ずっと遠方に見える都市は猫の海上都市であり、一般猫市民も多く暮らしているが、当然捕虜となった敵兵などは市民の暮らす街からは遠ざけられる。このペンギン達はこれから、猫のトイレ用の砂を生成するという、過酷な労働を強いられるのだ。