だらだらしていたら先日カルフォルニアはアナハイムでのイベント「スタ―・ウォーズ・セレブレーション」にてティーザー予告第二弾が発表されてしまったので、とても今更感があるが、ひとまずティーザー第一弾のおさらい。長年7番目のエピソードを待ちこがれていたファン達にとってファースト・インパクトとなったこの映像は、すぐに様々な予想、憶測の材料となった。
そこでぼくの受けた印象を書くとするなら、それは「良い意味でのどこか違う世界」を感じさせた。まず最初に皆の意表を突く形で黒人青年が白い装甲を着て登場する。画面の中の彼自身、自分が置かれた状況に戸惑っている様子だ。この場面で「ファンフィルムではないか?」とうっすら感じたのはぼくだけではないと思う。「スタ―・ウォーズ」はファン・フィルムが数多く制作されている作品でもあるので、この場面はそういったファン制作のコスプレものに対する一種のパロディ(本物が逆パロディしているところがミソ)としても受け取れる。ついでに劇中においては、新しいストームトルーパー達はクローンではなく、様々な人種の人間で構成されているということが読み取れもする。
そしてさらに追い打ちをかけるようにぼくらを釘付けにするのは、ボール型のドロイド、BB-8である。ユニークな形だが馬鹿には出来ない隙の無さを感じる。とにかく「なんだこれ!」と言って驚くことしかできない。このドロイドもどこかにぼくがよく知っているSW世界とは「どこか違う世界」を感じさせる。そのあとに登場する新しいXウィング・スターファイターも、出撃準備をするトルーパーも、十字型のライトセイバーも、まるで「スタ―・ウォーズ」が大好きな少年が「ぼくのかんがえたスタ―・ウォーズ」と題してクレヨンで描いて創作したかのような、従来の型にとらわれない、自由なアレンジが感じられるのだ。そして、この映画作りに携わっている多くの人が「スタ―・ウォーズ」のファンだった人達だとするなら、あながちその印象は間違っていないと思う。文字通り「ぼくたちのかんがえたスタ―・ウォーズ」なのだろう。
最後に登場するミレニアム・ファルコンがテンションをマックスにしてくれる。このファルコンもまた、従来よりもやたらと平べったく見えたり、ところどころに改造が施されているように見える。同じ世界観でありながら、しっかり30年分の更新がなされた世界の中で”新しい”ミレニアム・ファルコンが伸び伸びと飛び回って予告編は終わる。これから一体どんな映画を見せてもらえるのか。ぼくはこれを目撃することができて大変幸福である。