2015年9月23日

台湾というところ


 9月13日から16日までのあいだ台湾旅行に行っていた。生まれて初めて自分の国の外(大した距離ではないのだけれど)に出たわけだけれど、思えば列島本州からも出たことがなかったのに、九州や沖縄をすっ飛ばしていきなり台湾までひとっ飛びとは、自分の中ではすごいことである。
         
(九份のお茶屋)

 まず台湾はとても暑いところだった。日が出ている間はとても活動的になれない蒸し暑さである。ぼくは日本も相当蒸し暑いところだと思っていたのだけれど、そんなことはなかった。台湾からやってきた人が、東京は乾燥していると言っていたので首をかしげたものだけれど、なるほど台北はもっともっと蒸している。それに日差しは東京のそれとは比べ物にならない。日中が暑いせいか、お店は大抵夜遅くまで営業しているらしかった。そして地下鉄の始発は朝6時と少し気持ち遅めだ。そういう他の国の事情というものに直接触れるのも初めてだったので、やけに興奮した。気温だけでなく、匂いや味も新鮮だった。どこもかしこも馴染みの無い匂いでいっぱいだ。食べ物は知らない味がする。今や東京ではいろいろな国の食べ物が口にできるというけれど、やはり現地で食べるのは違う。そこの空気の中で食べるその味は全く馴染みのない、知らないものだった。自分の舌に合うのかどうかもよくわからない未知の感じだった。

(茶館の南街得意)
 
 金銭感覚の鈍りには困ったものだった。海外にきている興奮もあってやたらと使ってしまったように思うが、そんなことは気にするべきではないだろう。それでも物価の感覚が微妙によくわかっておらず、あとでよくよく考えてみるとずいぶん高いところで飲み食いしたものだと思った。我ながらビンボーくさい。しかし、「200元」といった値段を見て頭の中で約4倍して日本円をつけるというような作業もぼくには大変新鮮だった。外国に来ているという感じ。セブンイレブンやファミリーマートといった馴染みのあるコンビニでも、なかなか勝手の違うところがあるのはおもしろい。犬の散歩をしていた人が犬を連れたまま入店しているのもちょっと衝撃的だった。


犬といえば、台湾ではひと昔前の日本のように繋がれていない犬がうろついている。ガイドブックでは確かに紐に繋がずに散歩をすると書いてあったが、これはもう散歩どころの話ではない。要するに以前の日本と同じ感覚で、犬が猫と同じように自由に歩き回っているということ。多少危険もありそうだけれど、これはこれで開放的な画に見えた。この写真の子、野犬同然にうろうろしているくせに尻尾をお洒落にライオン風にカットしてもらってるのがかわいい。
 好きに歩き回る犬を見てわかるように、人々や街そのものもどこか開放的に思えた。マナーはうるさく啓発されておらず、大抵のことはその人自身の自己責任となっているような感じ。だからみんな自由に過ごしているように見えた。もちろん、住んでみたら違うのかもしれないけれどね。東京に比べたらだいぶあけっぴろげに見えたってわけ。


 一番印象に残っているのはスクーターの多さ。自転車に乗っている人を見つけるのが大変なくらいみんな原付に乗っている。ボロボロのものからピカピカなものまで、老若男女問わず、子供や愛犬まで乗せて様々なスクーターが(大型のバイクはあまり見なかった)道路を大挙して走っている。信号を待つ際には車よりも前にあるバイクの停車スペースにみんな集まる。だから信号が変わった途端ものすごい数のバイクがいっぺんにぞろぞろと道路を走り出すわけだ。結構迫力があるし、それらの流れを見ているだけでも楽しかった。
 異様な蒸し暑さと強い日差し、開放的で独特の雰囲気、初めて嗅ぐ匂い、古い建物と新しい建物、綺麗な建物とちょっと汚い建物が同じところに詰まっていて、一言には言い表せない魅力でいっぱいところだった。初めての海外旅行、しっかりイラストで旅行記にしたいと思う。そこにいろいろ詳しく描きたいと思っているので、ここでは詳しい日程や観光したスポットなどは省略しておきます。