諸説ある、って便利な言葉だな。いずれにせよウェールズ発祥の牧牛犬である。逆に言えばそれ以外のことは判明していないんだけど。
体型も牧牛犬だからこそのもので、背が低いのは牛の足を噛んで誘導するため(かく言うぼくも散歩中にたまにくるぶしのあたりを甘噛みされるが、遺伝子レベルで刷り込まれている本能なのだ)、生後間も無くしっぽを切ってしまうのは踏んづけられてそのまま殺されたりしないため。ちなみにこの断尾、最近はかわいそうなので禁止になっているところも多いんだけど、元からしっぽが短いやつもいれば、しっぽ自体ないやつもいるらしい。なのでデフォルトで必ずしもしっぽがあるとは限らない。うちの子はどうなのかよくわからない。同じ犬舎の犬でもしっぽのあるやつはあるままなので、元から無いのではないかと思ってるんだけど、どうなんだろう。
9世紀前後にはウェールズの記録に登場するんだけど、だいたいは大陸か前述のようにスカンジナビア側から持ち込まれたというところに落ち着いているらしく(ウェールズに元からいたとする説もあり、これが多分コーギー先祖説の根拠なのかな)、それらを折衷して、ヴァイキングやフランダースの織物屋(フラマン人)が連れてきた犬が先祖、みたいな紹介をされる。
まあ、詳しいところはわからないままのほうがロマンを感じたりもする。発祥や先祖がはっきりしなくとも、コーギーは確かに今ここに存在するのだ。女王陛下万歳。