新しい住まいにもひどい暑さにも子どもの泣き声にもなんとなく慣れ始めたような気はする。ほとんど毎日なにかしらの締め切りというような日々は相変わらずだが、その合間に残っていた親不知を抜いてとうとう治療が終わり、仕事で名古屋に行く用事があったのでついでにレゴランドに立ち寄ったり、取材の依頼で『スター・ウォーズ』のコンサートに行ったりしていた。
親不知を抜いた直後に久しぶりに高熱にうなされ、悪寒と震えが止まらなかった。さては寝不足に麻酔がいけなかったのではないかと翌日消毒しに再び病院に行った際、お医者に尋ねたのだけれど、親不知を抜くような手術で熱が出るなんてことはないとあっさり言われる。疲れが溜まっていて、処置の負担が身体にこたえたのだろうということだった。できるだけ睡眠を取って休んでください。そう言われたが、それができないから困っているのだ。ストレスを溜めず、睡眠を取って休みましょう。インターネットにも嫌というほど書いてある決まり文句だ。なんの足しにもならない。お金がなくて困っているひとに、お金を稼ぎましょうと言っているようなものだ。まあ、それが一番ストレートな回答であるのかもしれないが。