2016/03/24

「オデッセイ」(2015)感想


 マーベル的なノリの良さが感じられると思う。「キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー」(14)のセバスチャン・スタンや「アントマン」(15)のマイケル・ペーニャ、「ファンタスティック・フォー」(15)のケイト・マーラといったマーベル映画組の出演もどこかコミック感を補強しているのかもしれない(マット・デイモンも顔が漫画っぽいし)。
 キャラクターが登場するたびにそのひとの名前や肩書きなどのテロップが登場したり、その人物がなにかを話す構図などもまるでドキュメンタリー番組を観ているかのようで、ワトニーが火星で動画日誌を記録する際の「観客に語りかけている」ような演出もそこを強く意識しているように感じる。コミック感とドキュメンタリー感がうまくマッチして、ワクワク楽しいリアリティ番組のように仕上がっていると思う。
 往年のヒット曲が挿入されているところも、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(14)のときに感じたようなテンションで元気が出る。ぼくは元来音楽のことが全然わからないので、こうやって映画のVAサントラを通して楽曲について知るということが多い。今回はデヴィッド・ボウイの「Starman」やグローリア・ゲイナーの「I Will Survive」など、改めて良いなあと思った。