「SPUR」9月号の映画レビュー連載では、ディズニーとジョン・ファヴロー監督最新作『ジャングル・ブック』を紹介しています。主人公の少年モーグリ以外全てCGと宣伝されているくらいそのデジタル映像に見応えがありますが、個人的には1967年のアニメ版がどうアップグレードされているかに注目してしまいます。CGがリアルなのはもう当たり前だからね。その本物同然の存在感ある映像でいかに原作小説や旧アニメ版の世界をおさえているかがポイントだと思います。
黒ヒョウのバギーラにベン・キングズレー、クマのバルーにビル・マーレイ、トラのシア・カーンにイドリス・エルバ、大蛇カーにスカーレット・ヨハンソンと、アイコン的な動物キャラクターたちが豪華キャストによって命を吹き込まれているほか、アニメ版では陽気に歌って踊るオランウータンだったキング・ルーイが、クリストファー・ウォーケンの恐ろしげな顔と声で巨大なギガントピテクスに変貌しているのもおもしろいです。