去年の年末から取り組んでいた(というか年末年始で終わらせるつもりだった)手製のボバ・フェットのヘルメットがついに完成。リアルに近い造形をがんばって再現するつもりだったけれど、造形力に限界がありこだわっていたらきりがなく他のことに手がつかず生活に支障をきたすので、ほどよく平面な、イラスト的なもの、あるいは子どもの工作的なものに転換。こっちのほうがぼくには合っていた。
寸胴というか、円柱状にしたのは作るのが簡単だからだが、着想は『ホリデー・スペシャル』とか『ドロイドの冒険』などのアニメ版のタッチから得た。そちらでは顔や側面のモールドも平らなので真似しやすい。描き込みは最低限にしておいた。
頭の黄色い模様はキルマークと呼ばれていて、どうやら殺したひとの数らしい。しかし公式の設定かどうかよくわからない。獲物(賞金首)の数かとも思ったが、ボバほどのハンターにしてはちょっと少ない気がするので、その中でも特に殺めた数、みたいなことなのかなあ。なによりこのマークの数が『帝国の逆襲』と『ジェダイの帰還』で違っていたりするのがまたややこしい。単純にハン・ソロを捕らえたから増えた、ということならこれはやはりキルじゃなくてハントした数ということにもなる。冷凍ソロ争奪戦でライバルを殺しているとかいう解釈もできるが……。
前も書いたように頭頂部と後頭部とで色が若干異なる、のを再現してみた。しかしこういう微妙な色分けを再現しようと思ったばっかりに、全体の緑色のテイストで非常に悩んだ。後頭部が頭頂部より濃くなければならないとすると、頭頂部は自然少し明るめの色のほうがいいということになるが、明るすぎるとちょっと雰囲気が違って見える。元来絵の具を調合するのが下手なので、思うような色が作れず困った。映画もシーンごとに若干色味が違って見えるし(照明の問題もあるが、そもそも衣装がいくつかあって、同じ作品内でも別物のときがある)、コスプレ衣装として定番のカラーはあるが、別にそれに忠実にしたいわけでもない。あくまでイラストの色のような雰囲気にしたい。そうなると数多あるボバ・フェット玩具の色味などを参考にするのだが、これが本当に星の数ほどあって、一時頭がおかしくなりそうだった。黄色が強めの緑なのか、青が強めの緑なのか、暗いのか明るいのか。強めのアレンジを加えてもよかったが、元がデフォルメチックなだけに外し過ぎると全然ボバに見えなくなりそうなのが怖かった。ちなみにぼくはオリジナルのマンダロリアン戦士の格好とかは全然興味なくて、したいと思わない。あくまでボバ・フェットがいいのであって、オリジナルの戦士とかになると、たとえ顔だけボバのそれと同じでも、それはもうSWでもなんでもないような気がする。アニメ版の造形を参考にしたのでアニメ版の色彩も合いそうだったけれど、おそらく王道の色のボバを一度作らないと満足できなさそうだったので、変わり種は次の機会ということで。
というわけで完成して満足。ヴェイダーやトルーパーもいいが、やはり一番好きなヘルメットはボバ・フェットである。この新しいUTの絵はアニメ『ドロイドの冒険』のボバ。アニメ配色もいつか試してみたい。首から下も作るかどうかわからないけど、できたらやる。そしてまた、ガントレットを緑にするか赤にするかで悩むんだろうな。工作は楽しい。