描こう描こうと思いつつも帰国してからなかなか落ち着かずにいたら、もう半年以上経っていた。「落ち着いたときに」と思っていても落ち着いたときって一体いつなんだ?ということに思い至りようやく着手したというわけなのだけれど、写真をいっぱい撮ったりメモをしたりしてあったので結構覚えていることもあり、作業をしながらいろいろ思い出してきてまた行きたくなっている。飛行機で外国に向かって飛んでいるんだという感覚、雲の上の光景、見知らぬ街に漂う知らない匂い。でも別に異世界に行っているわけではなく、自分が暮らしていたところから地続きの先にある、同じ世界なのだという感じは残っていて、初めての外国は大変過ごしやすかった。
わかりやすく異国感が感じられてよかった。台北市内に上陸したときから知らない匂いというか空気感には衝撃を受けていたのだけれど、九份はひしめきあっている店から様々な匂いが漂ってきていて(匂う匂うとずいぶん失礼な話なんだけれど……)、そのどれにも馴染みがないから見知らぬ土地にいるのだなという実感があった。もう少し時間があれば何周でもまわってみたかったと思うくらい、どこかテーマパークの箱庭感も。帰りは皆いっぺんに帰ろうとするのでバスになかなか乗れず、客引きにわらわらと湧いてきたタクシーを使うことに。早く帰れたけれど最初に言われていた料金と少し違うし(聞き違いかもしれないけど。もう細かいところをよく覚えてないがなにか釈然としなかったのは覚えてる)そもそも観光客相手のガツガツした客引きに対してあまり良い印象がないので(向こうも仕事だから仕方ない)そこだけモヤっとした。まあでも他の国はもっとすごいんだろうなあ。法外な料金じゃなかっただけずっと親切である。
続きはまた描き次第アップします。