ZINE作りっていうのは専門学校通ってる頃から周りで流行っていて、在学中は使い放題だったエプソンの8色式インクジェットプリンターを駆使していろいろ試してみたものだが、卒業してからはとんと作っていない。学生の頃もそんなにおもしろいものは作れてなくて、せいぜいちょっとした画集のようなものや、授業のレポートのようなものだったと思う。メディアとしてすごく自分好みだし、なによりもどんな形であれ自分で本を作るというのが魅力的なので、いろいろ作ってみたかったのだが、いざ「自由に本を作る」となると目の前に広がる自由度があまりにも途方もなく感じて、どんなものを作ったらいいか全然思いつかなくなり、用紙選びなども億劫になってしまい(なんかこだわらないといけない、みたいに思ってしまった)、結局特になにも作らずに冷めてしまった。
まずひとつ作れば勢いが生まれる。自分に合ったやり方が見えてくる。というわけで、今年はなにか作ってみたい。様式もそこまで決め込まなくていいし、用紙なんかも適当なコピー用紙とかでいいと思う。変に綺麗なものを作ろうとしたのがいけなかった。凝ったものは確かに素晴らしいけれど、ぼくにとってZINE作りは手軽なものであってほしい。コピー用紙をざくっとホッチキスで綴じたラフな感じも、ZINEの良さだと思う。簡単なものをいくつか作っていくうちに、いやでも凝りたくもなるだろうし。
作りは簡単でいい。オーケー。で、問題は内容なんだけど、とりあえずはなにか自分の雑誌を作るつもりでいくつかコンテンツを考えて詰め込んでみようかな。イラストがあり、文章があり、なんの足しにもならない雑記があり、ちょっとしたお話があり、偽の広告があり、おもちゃの写真なんかも入れていいだろう。
映画や読書の感想も結構描いているから、ああいうのこそ本にまとめたらよさそうだし、なんといっても『スター・ウォーズ』に関しては何冊でも作れそうな気がする。『ハリー・ポッター』の冊子だって作りたいし、自分のイラストでポケモン図鑑を作るのもいいと思う。なんとなくのアイデアならいくらでも浮かぶんだよなあ。もちろん版権絡みのもの、ファンジン的なものは販売はしないで、完全に自分のために作る。親しいひとにはプレゼントしてもいい。それもまた作品のうちになるし、こういうものが作れる、作りたい、興味ある、という表現にもなろう。
版権に触れない自分発のフリーな内容なら、多少販売してもいいかもしれない。でも、まず今は作ることだけを目的にしてみよう。何冊か号を重ねられたらおもしろいだろうな。そのとき、ぼくはブログのほかにメディアを持つことになる。紙のメディアだ。