『ハン・ソロ』のブルーレイを購入。思えば『フォースの覚醒』も『ローグ・ワン』も『最後のジェダイ』もソフトを揃えていないので、かなり本作を気に入っているのかもしれない。出産の時期だったので妻が未見のままだったというのもある。早速観てみたらこれが非常におもしろい。オズワルド・シアターというその名の通り幸せな試写室で観たときも相当楽しかったけれど、家のテレビで観るのもかなり良い。テレビ映えする作品なのかもしれない。確かに映画自体はほかの壮大なSWに比べるとかなりコンパクトだ。それが駆け出しのハン・ソロの物語としてとても合っている。あくまでハンがどうやってハン・ソロになったかという物語であって、銀河内乱やフォースの対立、立派な血統やお姫様は関係ない、とても個人的な物語だ。密輸業者の知られざるバックグラウンドを覗き見るというところに、家のリビングで観るという形式がとても合致している。ブラウン管の小さめのテレビだったらさらに最高だったろうなと思う。VHSで観たい。夜中にテレビデオで観たい。そういう映画だ。
列車強盗という西部劇お決まりの舞台で襲いかかってくるエンフィス・ネストは、どことなく先住民風の衣装に身を包み、骨のような質感のヘルメット(実際になにかの頭骨かもしれない)をかぶった戦士。最初は盗賊と呼ばれ、風貌も手伝って恐ろしげではあるが、あとで義賊だとわかる。それどころか、どうも反乱軍の初期の資源を確保する役割を果たしたようだ(『ローグ・ワン』に登場したパルチザンと同じ風貌のメンバーがネストの傍にいた)。主人公と対立させながらも悪人にはしない。往年の西部劇の様式を取りながらも、そこでの先住民描写への反省・カバーを入れ、新しいSWキャラクターが誕生したわけだ。規格的でない装備や民族衣装的なヴィジュアルは、ボバ・フェットとはまた違った具合でおもしろい。テクノロジーと毛皮や骨の組み合わせ。思えばボバもああいう機械的な鎧の中に、編んだ毛皮がぶら下がっていたり、動物の頭蓋骨の絵が肩に描いてあったり、革のポーチが腰に並んでいたり、マントがかかっていたり、そういう組み合わせが特徴でもある。装備や衣装にメリハリがあると、キャラクターの造形は魅力的になるのかもしれない。キャプテン・ファズマ同様、エンフィス・ネストもまたボバ・フェット的なキャラクターと見ていいだろう。ひどい目に合わないけどね。のちのシリーズに登場しない以上ネストはどこかで命を落とすのだろうか?